分析的読解のためのヒント

とっちゃまん宮川俊彦の読書読解教室 読書感想文書くときブック

 

一冊の本の中に、書くための材料はいっぱいある。その見つけ方のコツをならべておこう。これをヒントに読み解いていくことだ。

どこを読むか。どう読むか。本当の分析的な読解への第一歩だ。ここにあるのはまだ一部。まだ山ほど、無限にあるけれど、まずはここから出発するといい。

 

◆話の筋に必要以上にこだわらない。場面や言葉、セリフといった部分に着目する。

◆疑問や問いを本に書き込んだり、メモに書き出す。自分の意見が書きやすくなる。

◆主題・要旨・大意を書いてみる。それで、作品の構造が見えてくる。

◆タイトルに注目する。いい本ほどタイトルが内容を象徴している。作品にとってタイトルは生命線。タイトルだけでも読解できる。

◆カバーや帯に書いてある紹介文に注目する。

◆著者略歴で書き手の概略を知る。インターネットで検索するのもいい。

◆あらすじは把握すべきだ。簡潔に「何がどうなっていったか」をつかむ。

◆まえがきやあとがきは重要だ。作家がその本を書いた意味や目的が書かれている。

◆本のデザインや挿絵も読解対象になる。

◆登場人物をチェックしよう。それは作家の分身だ。興味ある人物に焦点を当てていい。主人公にとらわれる必要はない。

◆「なぜ?」を考える。そこから探求は始まる。

◆「もしも?」と考える。この言葉で、作家の構想にも近づける。

◆大づかみに要約してみる。そのためには、たとえば「一行で書く」といった制約を課してみるといい。

◆「多くの人に本を知らせたい」と考えてみる。その方が書きやすいという人もいる。

◆批判してもいい。しかし悪口はいけない。敬意を持つからこそ批判できる。

◆自分の体験や日常と比較する。

◆他の共通性がある作品などと比較する

◆主人公や登場人物に語りかける人もいる。以外と思い切ったことを語れる。

◆「じぶんならこうする」ということと対比する。

◆まとめることに気をつかうな。余韻を残してもいい。疑問で終わってもいい。

 

 

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※出典:読書感想文書くときブック(2010年)