ビーズのてんとうむし

みかはまりあのことがにんじんぐらいきらいだ。ちょっぴりいいところもあるけれど、いばりんぼうで、うそつきで、らんぼうなんだもの。そういうところは、ピーマンぐらいに大きらい!

だけど、みかとまりあはまい日いっしょに学校に行く。あれれ、もしかして、みかとまりあは友だちなのかな?

みかとまりあのおもしろものがたりがはじまるよ。

◎とっちゃまんのここにちゅうもく!

みかはまりあのことがきらいだといいながら、まい日いっしょにいるんだね。

そこが、このものがたりのしぜんでおもしろいところ。

みかがとくべついい子だからとか、とくべつやさしいからとか、まりあがみかにくっついてはなれないからとか、そういうわけじゃない。きらいだと思ったり、むっとしたりしながら、ふたりはなんとなくいっしょにいて、なんとなくつき合っている。

きみはこのかんけい、どう思う?友だちといっしょにいると、どんないいことがあるのかな?

・みかの気もち、人の気もち

みかの気もち、いろいろだね。まりあなんてきらいだって思ったり、いじわるな気もちになったり、「やさしいよび方だ」って思ったり。

そうだ、みかの気もちさがしをしてみよう。気もちってどんどんかわるんだなあってわかるんじゃないかな。

まりあの気もちは書いてないけど、まりあの気もちもそうぞうしてみるといいね。

ボクはね、この本を読んで、人の気もちってみかがもらったビーズみたいだなって思った。いろんな色があって、いろんな形ができるんだもの。

・人といっしょにいると……?

みかはまりあといっしょじゃなかったら、犬のバロンのところで道草しなかったかもしれないよね。友だちといると、自分ひとりでは会えないことにも会えるんだね。「この人きらいだから」って、つき合わないなんてつまらないし、もったいない。きらいだからってなんなのさ。いっしょにいたら、すきになるかもしれないじゃないか。ボクはそんなことも思ったよ。

みかとまりあのこと、きみのすきな友だちのこと、きらいな友だちのこと。あれこれたくさん考えて、かんそう文を書いてみよう!

※上記の著作権は宮川俊彦にあります。
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※出典:読書感想文おたすけブック(2006年)

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ビーズのてんとうむし

最上一平・作 山本祐司・絵 / 童心社