ガンバリルおじさんとホオちゃん

ガンバリルおじさんは、ガンバリル山(やま)のてっぺんにたったひとりでがんばってすんでいるんだ。

お日(ひ)さまといっしょに目(め)をさましたら、元気(げんき)にガンバルたいそう!

♪おひさま サンサン 123

きょうもいちにちがんばるぞ ガンバリルー!♪

ガンバリルおじさんのすてきなお話(はなし)がはじまるよー!

 

◎とっちゃまんのここにちゅうもく!

ちょっぴりせつないところもあるけれど、明(あか)るくて、元気(げんき)が出(で)てくるお話(はなし)だね。ボクは、元気(げんき)のもとをもらった気分(きぶん)だよ。

「がんばる」ということばがいっぱい出(で)てくるね。

生(い)きるということは、がんばるということだものね!「アンパンマン」の作(さく)しゃ、やなせたかしさんはさすがだなあ!

 

・ガンバリルおじさんはどんな人(ひと)

がんばりやのガンバリルおじさん。きっとずうっとがんばって生(い)きてきた人(ひと)なんだろうね。

ガンバリルおじさんは、いつもにこにこしている。山(やま)には人間(にんげん)はひとりきりだけど、ないたりなんかしない。どうぶつやしょくぶつ、たくさんのいのちにかこまれて、毎日(まいにち)しあわせそうに生(い)きている。そして、いのちにかんしゃしている。

でも、たったひとりで、ほんとうはさみしくないのかな?どうしてひとりでくらしているんだろう?何(なに)かわけがあるのかな?このこと、ようく考(かんが)えてみてね。

作(さく)しゃはどんな気(き)もちでこの本(ほん)を書(か)いたのかな?何(なに)かみんなにつたえたかったことがあるんじゃないかな?そんなふうに考(かんが)えてみることも大切(たいせつ)だよ。

 

・ホオちゃんは『アンパンマン』?

やさしいホオちゃん。でも、うごけないホオちゃん……。ボクは、ホオちゃんのことがとても気(き)になる。ガンバリルおじさんをたすけてくれたホオちゃんは、ホオノキだったんだよね……。

ホオノキはまないたのざいりょうになることが多(おお)いんだって。木(き)がやわらかくて、自分(じぶん)がきずついても、ほうちょうのはをいためることがないからなんだって。なんだか「アンパンマン」みたいだよね。「そばにおいで」、「みんなでいっしょに」。そんな声が聞こえてきそうな、むねがきゅーんとするお話(はなし)だね。

 

 

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※出典:読書感想文おたすけブック

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ガンバリルおじさんとホオちゃん

やなせたかし・作 / 小学館