読書感想文は書くことだ

ウン、それはそうだ。書(か)かなくちゃ話(はなし)にならない。

もっとも「」だけとか「」だけ大(おお)きく書(か)くとか、あるいは、あまりの感動(かんどう)に流(なが)したなみだを、げんこう用紙(ようし)の上(うえ)にポタポタッとのっけて先生(せんせい)に出(だ)す、というやり方(かた)がないわけではありません。

でも、そういうセンスのあるボク以外(いがい)の人(ひと)たちには、しかられるのがオチ。

やっぱり書(か)かないと、わからないようだね。だから君(きみ)は、書(か)くしかないんだよ。

では何(なに)を書(か)くのか?

ほんとうはひとことで言(こと)えばいいんだけど、君(きみ)のひとことでは、みんなはわからない。見向(みむ)きもされないだろうね。

だから、いっぱいことばや文字(もじ)を書(か)くしかないんだよ。

読書(どくしょ)感想(かんそう)文(ぶん)は、さっきあげたチェックポイントのどれかひとつ、あるいは全部(ぜんぶ)でもいいし、それ以外(いがい)のことでもいいから、君(きみ)なりの意見(いけん)を書(か)いていけばいいってことなんだよ。

しかもそれは、あたりまえのことをあたりまえに書(か)く、そしてマルをもらうだけではいけない。ぜったいにほかの人(ひと)はここまで見(み)ないだろう、というところまで書(か)くんだ。

または、あたりまえのことをあたりまえじゃなく書(か)く。つまり君(きみ)だけが、たくさんの人(ひと)の中(なか)で、ピカピカ光(ひか)るようにならなくてはいけないよね。

だから書くべきことは、

○君(きみ)の読(よ)み方(かた)

○君(きみ)の感(かん)じ方(かた)

○君(きみ)のとらえ方(かた)

○君(きみ)なりのことばの使(つか)い方(かた)

○君(きみ)なりの受(う)けとめ方(かた)

………………

そのような君(きみ)自身(じしん)のさまざまな「の」を書(か)いていく。これが第一(だいいち)のポイント。これをわすれてはいけないよ。

よくおもしろかったですとか、悲(かな)しかったですとか書(か)く。これは実(じつ)はとってもすばらしいことなんだけど、かんじんなことは、その「おもしろさ」「悲(かな)しさ」を書(か)くことなんだ。

君(きみ)の感(かん)じた「さ」を書(か)くこと。これが第二(だいに)のポイントだ。

この「の」と「さ」を書(か)くことをわすれなければ、君(きみ)「の」文(ぶん)「の」すばらし「さ」は、げんこう用紙(ようし)の上(うえ)でおどり出(だ)すんじゃないかな。

どうやったら楽(たの)しくおもしろい作文(さくぶん)になるのか。

それはエッヘン、ボク=-宮川(みやがわ)先生(せんせい)の『作文(さくぶん)がたのしくなる本(ほん)』『作文(さくぶん)おもしろ教室(きょうしつ)』を読(よ)んでこらん……と、ちょっとコマーシャル。

 

 

 

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※出展:きみにも読書感想文が書けるよ(1989年)