林の中の広場で、うんどう会が ひらかれました。クツワムシやキリギリス、コオロギ、スズムシ、ヒグラシやフンコロガシ、そんなむしたちがあつまって、むしのいちばんをきめるんです。
「さあ、みなさん!うんどうかいをはじめましょう」いよいよさいしょのしゅもく「はしりっこきょうそう」がはじまります!
◎とっちゃまんの ここにちゅうもく!
ほっとするなあ、こういう本。生きものはみんなきょうだいのような気がするよ。虫の図かんもおもしろいけど、こういう本だと、虫のことがよくわかるよなあ。「いったいカマキリは何を食べたのかな?」
ボクはかなりしんけんに考えてしまったよ。
・せん手をふやしちゃおう
いろいろな虫が出てくるね。つなを切ってしまう虫、合図はおならという虫、ダンスするチョウチョウ、それからフンコロガシ。「うんうん、なるほどね」って、思わずにやりとするね。
ほかにもいろんな虫をさんかさせてみるとおもしろいよ~。
コメツキバッタのきょう走や、シャクトリムシのなわレース、カブトムシの空中せんに、ミミズのしょうがいぶつレース。こんなぐあい。
なんだかボクはすっかりこの本の中に入りこんでしまった。ホタルの花火、いいよねえ。いちどきりのいのちをせいいっぱい楽しんでいると思いたいな。
ね、きみも考えてごらん。
・「らしさ」ってすてきだね
きみは気がついたかな。この本に出てくる虫たちはみんな、自分のとくちょうをいかして、うんどう会にさんかしている。それから、何かかならずやく目をもっているね。ね、これは一つのはっ見だ。
きみはなにがとくいかな。人とちがうところは、どんなところ?
ボクは思うよ、「みんなと同じはつまらない」って。それぞれの虫に、虫らしさがあるように、きみにもきみらしさをつかんでほしいな。
※上記の著作権は宮川俊彦にあります。
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※出典:読書感想文おたすけブック(2002年)
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むしたちのうんどうかい
得田久之・文 久住卓也・絵 / 童心社