でこちゃん

てこちゃんは ようちえんにかよっている女の子。おかあさんにかみのけを切って もらったんだ。 すっきりおでこの出た てこちゃんを見て「てこちゃんが でこちゃんになった!」と わらうんだ。てこちゃんは おでこが大きらいになってしまった。そこで、おにいちゃんやおねえちゃんは、てこちゃんが おでこをすきになるほうほうを考えた……。

◎とっちゃんまんの ここに ちゅうもく!

この本、読んでみてどうだった?

よくあることだよね。わかるね、と ついつい顔がほころんでしまう さくひん。こんなはずじゃなかったと 思うことはよくある。ちがう自分になったみたい……。

てこちゃんは ママにかみを切ってもらったが、おでこがはっきり目立つようになってしまった。それで てこちゃんがでこちゃんになった。ムッとする。こんなけいけんは きみにもぜったいあるよね。てこちゃんの心の中を、しっかり自分とくらべて とらえていくといいよ。「じつはわたしも……」ってね。

・キユート

あんがいそんな ものなんだ。じぶんがきにいらないということでも、外から見たら「ステキだ」「かわいい」ということがよくある。それだけめだっている。そこがとくちょうだと いうことだよね。

・おでこのいちご

かみどめだね。こうしたものがひとつあるだけで ガラッといんしょうが かわる。本人もよろこんでしまう。そしてみんなに でんせんしていった。つまりみんなが 「いいな。あんなふうになりたいな」と思ったということだね。

みんな でこちゃんになった。このおわりかたはいみがあるね。人を見て「こんなのがいい」「こんなのいやだ」と思ってしまうって ことがわかるもの。

・でこちゃんはどこにでもいる

てこちゃんの心のうごきや みんなのはんのうを しっかりとらえていくと、そこに「お気に入り」や「心の中」などについて 考えることができる。

ぼくたちの中に、いつも でこちゃんはいる。

これは自分のことについて 多く書けるさくひんだね。

 

 

※上記の著作権は宮川俊彦にあります。
※無断での転用・転載を禁じます。

※出典:読書感想文おたすけブック(2001年)

—————————————————————————————————————————————————————————————————————

でこちゃん

つちだ のぶこ・作・絵 / PHP研究所