なみだひっこんでろ

ちょっとした場面のストーリー。しかしピーンと張りつめた緊張感のある作品だね。

この作家はなかなかの力量だ。多くのことを盛り込んでいながら、さっと風のようにストーリーを展開させていく。味のある、センスのある作品になっていると思う。

今年の低学年向け作品はなかなかレベルが高い。

 

白のイメージって何?

作家が色を使うときは、何かしかのイメージを託そうとしていると思っていい。

作品には独特の色使いがあるものだ。色を描くこともあるし、自然に色を感じさせることもある。

このストーリーには、淡い、夕暮れの感触がある。そこでこの泣き虫のお姉さんの心のような白い装い。それが鮮烈に伝わってくる。

妹が白がいいと思いつつ、真似をしていると言われるのが癪で違う色にしている。しかし、ということは、やはり白をどこかにまとっているということにもなる。

白装束。無垢。スタートの色。漂白された色。純白。花嫁だって白。洗濯だって白を基調とする。白い家具や物は、家の中にも多いよね。

それらがなぜ白なのか。白の持っているイメージをきみなりに捉えてみたらどうかな。

<続きは「とっちゃまんの読書感想文書き方ドリル2013」で>