きみは、よくなく子?それとも、あまりなかない子?どんなときになくのかな?どうしてなくのかな?そんなことを考えたこと、ある?
この絵本の題は、ずばり、「ないた」。表紙は男の子がないている絵。一日に一回はないているんだって!どうしてないているんだろう?読んでみたくなるよね。絵もすてきだから、じっくり見てね。
◎とっちゃまんのここにちゅうもく!
「どうしてなくのかなあ?」って、考えたことのある子もない子も、いると思う。「なきたいからなくだけだよ」っていう子もいるかもしれない。
でも、「なぜ?」と考えるのは、だいじなことだよ。もしかしたら、いくら考えても答えは出ないかもしれないけれど、それでもいいんだ。
この本には、はじめからおわりまで、「ないた」ことや、「なく」ことが書いてあったよね。
きみにも、とことん、「なく」ことについて、考えてみてほしいな。
・「なく」のは自分だけじゃない
さいしょは、本の中の「ぼく」が、どんなときに「なく」かが書いてあった。それから、カラス、赤ちゃん、おかあさん、おとうさんというように、自分いがいの生きものや人にまで、目がむけられていたよね。ボクは、これ、ポイントだよなあと思った。
「なく」のは、自分だけじゃないんだよね。「なく」にも、いろいろなばあいやわけがあるんだよね。
きみも、自分のことだけじゃなく、家ぞくや友だち、赤ちゃんや犬のことも考えてみるといい。おもしろいはっけんがありそうだね。
・かんそう文はどう書こう?
「この本を読んで、ぼくは考えた。ぼくはどうしてなくのかな」。たとえば、こんな書き出しはどうかな。そして、つづけて、どんなときになくのかを書く。
本をまねて、同じように書いていってもいい。きみじしんのことだから、なかみはかならずどこかでちがってくるはずだ。そのちがいがおもしろいんだ。
この本には、「おとなはなんで、なかないんだろう」って書いてあった。これも、かんそう文のヒントになるね。なんでなかないのか考えてもいいし、
「ほんとうかな?」というぎもんだってオーケーだよ。
※上記の著作権は宮川俊彦にあります。
※無断での転用・転載を禁じます。
※出典:読書感想文おたすけブック(2005年)
—————————————————————————————————————————————————————————————————————
ないた
中川ひろたか・作 長新太・絵 / 金の星社